相場事例その9 ミクシィ「モンスト」は再起できるか?
相場事例その9 ミクシィ「モンスト」再起はできるか?
※画像はモンスターストライク公式(モンスト)より引用
ミクシィの主な収益源は、スマホゲームの「モンスターストライク(モンスト)」です。2013年にリリースされてから、すでに7年が経過してもなお根強い人気を誇っています。しかしながら、屋台骨のゲームの内容は、コアユーザー向けとなり、ライトユーザー向けの利用は減少傾向となっています。売上高、営業利益など大幅な減収減益を強いられていましたが、2020年5月時点の業績予想を修正。2021年3月期について、売上高は1000億円から1050億円(前年比6.4%減)、営業利益は110億円から140億円(同18.4%減)、純利益は65億円から85億円(同20.7%減)にそれぞれ上方修正しています。モンストの売上減少に歯止めをかけようと2020年に入り、「鬼滅の刃」などとのコラボ企画を行ったことが奏功しています。
ミクシィは、元々ソーシャルアプリ「mixi」を祖業として事業をスタートしています。当時はSNSでいろいろな人と繋がれる仕組みは画期的で、PV数はうなぎ登りに上昇し、2009年にはPC版約45.2億PV、モバイル版約114.4億PVにまで拡大するなど利用者ベースで栄華を誇っていました。利用者も2006年には700万人を超えるなど多くの利用者を虜にしました。
しかしながら、TwitterやFacebookなどが登場すると、利用者はどんどん流れていき、収益は悪化の一途を辿っていきました。企業を存続させるため賭けたのがスマホゲームの「モンスト」だったのです。
モンストがリリースされるまでは、株価は低迷を続け、2013年10月8日には上場来安値の1064円を記録していました。リリース後は株価はうなぎ登りで上昇を続け、一時7000円をつけるなど事実上の上場来高値をつけていました。それだけモンストのリリースは、ミクシィの業態変更と業績回復を牽引した象徴と株式市場では評価されていたのです。
ミクシィは多くの面で利用者を驚かせるコンテンツを出し、業績を牽引するなどそのインパクトは凄まじいものがあります。第1の創業期をSNS、第2の創業期をスマホゲームとすると第3の創業期が来れば、ミクシィは再度の復活を遂げるのかもしれません。そういった意味では、有能な経営陣が危機を救ってくれるアイディアを提供できる話題性のある会社と言えるでしょう。

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