ソニーショックを振り返る、衰退と復活劇
ソニーショックを振り返る、衰退と復活劇
ソニーショックは2003年に起こります。きっかけは2003年3月期の業績予想を下方修正したことです。業績予想で投資家を失望させ、ソニーの値が付かなくなるまで売られ、パナソニックやパイオニアも売られる展開に。日経平均株価は平均株価は20年ぶりに7700円を割りこむことになります!
2003年のソニーショックの背景には日本のモノづくりの迷走があります。1990年代に韓国や台湾など新興国の台頭により、競争が激化していきます。その中で技術とデザインの象徴とされたソニーの魅力は薄れていきます。
ソニーは、米ジェネラル・エレクトリックのコングロマリットを類似するかのように多角経営に舵を切ります。映画やゲームなどのエンターテインメント、IT、金融などにまで事業の範囲を拡大します。
しかしながら、この多角経営はうまくいきませんでした。2000年代初頭は米ITバブルに支えられ、業績は一時的に回復しますが、長続きせず、2003年4月にはソニーショックが起こります。
「ソニーがダメなら日本全体がダメである」といった風潮が日本全体を覆います。2003年の日経平均株価は、20年ぶりに7700円割れとなりました。その後も経営は低迷し、“アイボ”など今日のロボット技術の先駆けというべき事業もリストラすることになります。
投資家など市場関係者にとって「ソニー」という銘柄は特別な響きがありました。日本の成長をけん引し、いわゆるシンボル的な存在でした。株式市場では、「困ったときのソニー」という格言も存在したくらいです。
ただ、筆者としてはソニーの多角経営をむしろ好意的に見ています。というのも今日の日本の凋落の一旦は挑戦を辞めてしまったことに大きな原因があるとみているからです。失敗に対して、厳しい処罰をする風潮になったことで日本全体から活力がなくなったと考えています。
12年4月に、ハワード・ストリンガー氏からCEOを引き継いだ平井一夫氏は事業の選択と集中に舵を切ります。”VAIO”の名で知られたパソコン事業や不動産の売却などのリストラを進めます。リストラによって確保された経営資源を“本業”のエレクトロニクス事業に投入。その結果、半導体事業は収益の柱にまで高めます。
ソニーは現在半導体や映画、プレステ5など様々な分野で花開き、業績は過去最高を記録。2021年3月期の業績について、営業利益は9718億円(前期比15.0%増)、細粒利益は1兆1171億円(同2倍)となり、トヨタ、ホンダ、ソフトバンクに次ぐ、4社目の1兆円企業になります。
リスクを取って、成長させることは並大抵なことではありません。ただし、リスクを取らなければ企業の持続的な成長はありません。変革期であるがゆえに1年2年の短期で判断できずとも長期的な挑戦を怠らない企業が生き残ることは言うまでもありませんが、その見極めは難しくなっています。
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