相場事例その12 ビジネス環境激変でJR各社巨額赤字へ

相場事例その12 ビジネス環境激変でJR各社巨額赤字へ

 導入部分

 JR各社を始めといて、鉄道事業のビジネス環境が大きく悪化しています。コロナ禍の影響で、人々は移動を自粛を余儀なくされ、旅行や出張、出勤、通学など多くの移動が、オンラインに置き換えられていきました。一方で、利用客が減った一方で、従来どおりのダイヤを維持したことで、巨額の赤字を出す企業に転落していきました。2021年3月期の業績予想について、JR各社は、1000億円を超える最終赤字に陥ることを明らかにしています。

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 詳しく解説

 JR各社は新型コロナウイルスの影響で試練を迎えています。2021年3月期通期業績予想(連結)について、JR東日本は売上高が1930億円(前期比34.5%減)、営業損益は5000円億円の赤字(前期は3808億円の黒字)、最終損益が4180億円の赤字(同1984億円の黒字)と、1987年の国鉄民営化以降で初の赤字を記録しています。

 一方で、2021年3月期通期業績予想(連結)について、JR西日本は売上高が5300億円(前期比44.9%減)、営業損益は2600円億円の赤字(前期は1197億円の黒字)、最終損益が1950億円の赤字(同735億円の黒字)と、過去最悪の赤字を計上する見込みだと明らかにしています。

 すでに、JR東日本、JR西日本以外のJR各社も業績予想を出しており、特に新幹線を保有するJR東海なども厳しい決算を明らかにしています。なお、2021年3月期第1四半期決算(連結)について、JR東海は売上高が1287億円(前期比72.7%減)、営業損益が836億円の赤字、最終損益が726億円の赤字でした。

 在来勤務で、通勤客の移動が減り、会議などもオンラインを使ったものに代替されたことで、今まであった膨大な移動需要が一気に消失してしまいました。こうした影響が鉄道事業者に重くのしかかっています。また、鉄道事業を補佐する流通・サービス事業や不動産・ホテル事業も各社は明らかにしてはいませんが、需要が消失した影響で厳しい状況に追い込まれていることが考えられます。

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