経済ニュース その9 ドコモのサブブランド攻勢で競争激化

経済ニュース その9 ドコモのサブブランド攻勢で競争激化

 NTTは新ブランドサブブランドを立ち上げ、攻勢に出ます。NTTは2020年12月3日、ahamo(アハモ)と新料金プラン(20ギガで2980円)を発表し、低価格路線に舵を切ります。政府は、携帯料金の値下げを推し進めていましたが、Y!mobileやUQ mobileなどのサブブランドで、20GBで4000円前後の料金体系を出してかわしていました。こうした中、NTTは攻めの料金体系を発表し、楽天モバイルなどの新興勢に対抗していきます。

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 詳しく解説

 

 NTTドコモは長らくサブブランドを持たず、AUやソフトバンクに水を空けられていました。ドコモは家族割りなどを行っていることから比較的顧客の年齢層が高いと言われていました。今まで弱かった20代の層を取り込むために、ahamo(アハモ)を立ち上げ、若手を取り込む戦略に出ているのです。但し、この料金体系と料金だけでもヘビーユーザーを含めて、9割近くの顧客を囲い込める算段になります。

 菅政権が2020年9月に誕生したことを受けて、携帯料金の値下げへの圧力が一気に高まっていましたが、Y!mobileやUQ mobileなどのサブブランドで、20GBで4000円前後の料金体系を出してかわしていました。通信無制限でで3000円でやっていたのは、新規参入組の楽天モバイルのみでした。楽天モバイルは、攻めの価格体系を出していましたが、ドコモの新ブランドとの消耗戦を強いられることになります。ドコモの資金力と既存のネットワークがすでに整備されており、全国をほぼ隈なく利用することが可能です。一方で、楽天モバイルは、通信インフラを整備している段階で、全国の約7割程度しか整備できていないと言われています。このため、ドコモの攻勢は、楽天たたきともいわれているのです。

 ドコモの攻勢により、MVNO事業者の多くが劣勢に立たされ、市場の淘汰が進む懸念もあります。ドコモの発表後、日本通信は、月間データ容量20GBに毎月70分までの通話を含め、月額1980円で利用できる料金プランを発表しています。一方で楽天モバイルは、すでに赤字決算を発表しており、どこまで消耗戦を仕掛けることができるかは疑問です。

 競争激化により、MVNO市場の縮小が懸念され始めています。とはいえ、MVNO事業者の多くがドコモ回線を利用していることから、一気には市場縮小には進まないという思惑もあり、今後の動向に注目が集まりそうです。

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