経済ニュース その4 失われた30年を考える

経済ニュース その4 失われた30年を考える

 バブル崩壊以降、日本経済は長期の低迷に陥ります。経済成長率はほぼ0%成長が続き、平成という時代そのものが失われた時代となってしまいました。バブル期の過剰雇用、バブル崩壊以降の100兆円にも上る不良債権処理などに翻弄されたこと、米国のリーマン・ショックの影響を受けたことなど多くの要因が経済大国だった日本を貧困国へ転落させていくのです。

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 詳しく解説

 バブル崩壊以降、日本経済は長期の低迷に陥ります。初期は失われた10年、失われた20年、失われた30年となり、平成という時代そのものが失われた時代となっていました。

 長期低迷に陥った要因には、数多くの原因があります。まずは、1991年に竹下登内閣が3%の消費増税を導入したことです。これにより、内需が影響を受け始めます。続いて、1997年の橋本龍太郎内閣のときに消費税を5%に引き上げたことです。しかもこの時代は運が悪いことに、北海道拓殖銀行や山一證券など多くの金融機関が破綻してしまいます。実際に金融機関が破綻するまでは、金融機関を破綻させない政策をとる護送船団方式をとってたため、金融機関の安定神話は崩壊してしまいます。

 大手金融機関が次々と破綻したことで、隠し続けた100兆円規模の多額の不良債権が明るみに出ます。さらに翌1998年にタイのバーツ売りを契機にアジア金融危機が各国で広がり、景気低迷が続くことになります。

 この不良債権処理問題を解決させたのは小泉政権です。小泉純一郎総理大臣は、早稲田大学の大学院で教鞭を執っていた竹中平蔵氏を金融担当大臣兼経済財政担当大臣に任命します。その中で、金融機関に公的資金を注入し、政府の管理下に置きながら、不良債権問題を解決させます。但し、雇用面で、派遣社員などの非正規雇用を解禁させたことで、不安定な雇用環境が誕生してしまいます。不景気になった途端、すぐに首を切れる人材を大量に生み出してしまったのです。

 派遣社員を解禁させたことで、企業業績は大きく回復します。しかも日本の派遣社員は他国と異なり、給料を正社員よりも低く抑えながら、代えが利く人材を生み出してしまうのです。ちなみに竹中氏はこの労働者派遣法を2004年に改正させた功績で東証1部のパソナグループ会長職を得ています。派遣労働者は、2000年の約33万人から2008年には約140万人に拡大するなど、格差社会を作り出しています。

 この影響で結婚できる人が減っていき、子供の出生数が落ち込んだことも大きな要因です。1990年は122万にでしたが、2010年には110万人を割り込み、2019年には86万と明治時代並みの出生数となってしまったのです。子供が生まれないため、長期的な活力が失われていきます。

 さらに深刻なのが、団塊の世代などの高齢者優遇の政策です。日本の政治家は基本的に最も選挙に足を運ぶ彼らの政策を変更することができません。特に年金など若手から吸い上げ、高齢者に還元する仕組みは、日本経済を根本的に腐敗させることになるのです。

 しかも、政治家は議席を失いたくないがために、優遇する仕組みを、辞めることが出来ないのです。政治家に仕える官僚もそのことを理解しているために、改革となる素案を出すと干されるので、良くなるはずもありません。残念ながら、この流れは、団塊の世代が亡くなっていく2040年頃まで続くと言われています。

 その他に2008年のリーマンショックの影響も大きく影を落とすことになります。米国の金融機関が機能不全に陥ったことで、米国経済は冷え込みます。日本企業は、米国に自動車や電気製品の輸出を行うことで、経済を成り立たせていました。それが冷え込んだ影響は計り知れません。

 その後2011年の東日本大震災の影響も甚大です。東京電力管内の福島第一原子力発電所が津波による影響で放射能漏れを起こしてしまいます。しかも2009年に政権交代した民主党の失態により、日経平均は8000円を割り込み、窮地に追い込まれました。そのとき登場したのが安倍晋三氏とアベノミクスです。

 2012年12月よりアベノミクスを主導したことにより、株式市場は急回復します。安倍首相は2012年に政権に返り咲いた後は、日経平均株価を気にし、株価が下落すると日銀による金融緩和を繰り返します。この結果、恐慌期の政策手段を手放すことになるのです。また、アベノミクスは大手企業を潤わせそれが中小企業に波及するトリクルダウンを狙いましたが、中小企業にまで恩恵は行くことはありませんでした。

 失われた30年には他にも数多くの要因が潜んでいますが、この時代サラリーマン経営者が数多くの経営判断ミスをしたことも大きな要因です。昭和の名経営者に変わり、一部の経営者の経営判断ミスが、失われた30年に日本を陥れることになるのです。

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