経済講義 その4 公共料金はなぜあまり変わらないのか?

経済講義 その4 公共料金はなぜあまり変わらないのか?

 導入部分

 電車やバスの公共料金は、ほとんど変更になった話を聞きません。背景には、日常のライフラインという必要不可欠なもので、一度提供すると独占的に提供できてしまうのです。つまり、一度参入してしまうと、独占的な利益を得られてしまうのです。そのため、料金の値上げには、行政に多くの資料提出を求められるなど、高いハードルが課されているのです。

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 詳しく解説

 公共料金を設定するためには、各市町村などへ料金の届け出を行わないといけません。その申請には、単価の計算や査定コストなどの計算には、膨大なコストがかかります。そのため、競合相手が出てきにくい仕組みになりがちです。一部東京都のように西武線、副都心線、東武東上線などのように複数路線が入り組んでいる地域はありますが、基本的には、1社で独占となってしまうのです。

 兵庫県立大学の生涯学習ダイジェスト「生活の中の経済学」によると、東日本大震災以降、特に公共サービスの安定確保が再優先課題となっているとのことです。公的サービスの料金設定を改善させることが求められるとしています。ここから考えられるのは、事業者が簡単に料金引き上げを行うのは難しいということです。

 具体的に価格の設定方法には、電車、バス、タクシーのように上限金額を定めて認可されているもの、問題があれば政府が料金改定を指示できる、電気料金、都市ガス等のようなものもあるのです。また、公営水道料金、公立学校の授業料のように条例で定められているものもあったりもします。

 公共料金でビジネスを行うのには、行政側と相当の折衝などを行わないとできません。事業者の意向を反映させるには相当の時間がかかるということが上記から分かると思います。

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