第6級 その8 株に興味がない人が株に興味を持ちだしたら赤信号

第6級 その8 株に興味がない人が株に興味を持ちだしたら赤信号

 導入部分

 どんな分野でもプレーヤーが少ないゲームの方が勝てる可能性は高いです。勝率の高いゲームほど株式投資の魅力を知らないものです。株価が想像以上に上昇し、友達や株のことを全く知らない子どもまでが興味を持ちだしたら、危険信号だと言われています。

 詳しく解説

 過去の話になりますが、1929年のニューヨークから始まった世界恐慌の直前のころ、多くの素人が株式市場に飛びつきます。末期症状の1つとして、株に興味のない人でさえ信用取引をしている始末だったそうです。

 当時伝説の相場師といわれた、ジョゼフケネディー氏(ケネディー大統領のお父さん)は、相場で多額の財産を築いていたそうですが、そんなケネディー氏は世界恐慌前に株式のほとんどを売り切り、世界恐慌の影響をほとんど受けなかったことで有名です。

 彼が保有株の全株の売却の決め手は、当時靴磨きをしていた小さな子どもが株の話題をしてきたことに疑問を持ったそうです。平時の状態だと全く関心を持つはずがない子どもでさえ株に関心を持ったことに違和感を感じて、株価が末期状態だと感じたようです。

 この話は、ニューヨークだけでなく、1987年の日本のバブル経済や2000年のITバブル、2007年のリーマンショック、2015年のチャイナショック直前も同じようなことが起こっています。恐慌前の特徴として、株に興味のなかった人が株に手を出すことが危険信号だと言えそうです。

 巷では株価が上昇するともっと上昇すると話します。(少なくてもお仕事で株の仕事に関わっている人は死んでも危険とは言えません。)大きい声では言えませんが、筆者も仕事上では株価が上がっている最中、危険であることを心の中で思っていても口には出しにくいです。

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